砂糖の代わりにラカントを使っている人は多いでしょう。
そんなラカントにも危険性があるという事を耳にしたことがあるという人も多いと思います。
ラカントは危険性のあるものなのでしょうか。
今回は、ラカントについて危険性があるのかや、メリット・デメリットについてまとめました。
ラカントとは
ラカントは、正しくは「ラカントS」というサラヤ株式会社の商品です。ラカントは中国原産の羅漢果（ラカンカ）のエキス1％と、エリスリトールが99％の甘味料です。甘味料とは、食品に甘さを付けるための調味料の事です。
エリスリトールは、ブドウやスイカ、メロンなどの果物や、キノコ類、味噌や醤油、チーズ、ワインなどに含まれる天然の甘味料なので、人工甘味料ではありません。ラカントに入っているエリスリトールはとうもろこしに酵素と水を加えて抽出したブドウ糖を発酵させて作られています。
羅漢果は、中国の桂林地区に自生するウリ科の植物から抽出しています。こちらも自然の甘味料です。
その特徴は、砂糖と比べてカロリーや糖類がゼロで、歯にも優しいことです。ブドウ糖を含まないので、血糖値の上昇が少なくインスリンの分泌にも影響しません。
また、糖質制限やダイエット中の方にも適しており、食品や飲料、お菓子など幅広い用途で利用されています。エリスリトールは体内で分解されないので、ブドウ糖になる事もなく、そのまま小腸から吸収されて、尿として排出されます。体内に吸収されないので、エネルギー源にもならない為カロリーゼロなのです。
ラカントは砂糖の代替として使われることが多く、甘さや風味も近いため、甘い味を楽しみながら健康に配慮することができます。
ラカントに危険性はある？
ラカントには一般的に知られているような大きな危険性はありません。エリスリトールを主成分としており、カロリーや血糖値の上昇が少ないため、糖尿病や糖質制限中の方にも適しています。
動物試験やヒトによる臨床試験などで安全性が確認されています。アメリカのFDA（アメリカ食品薬品曲）でも認定され、現在では世界60か国以上の国で、安全に使用できる調味料として認証されています。
ただし、個人によっては大量摂取による消化器系の不快感や下痢の可能性がありますので、適量で使用することが重要です。
また、アレルギー反応が出る場合も稀にありますので、自身の体質に合わせて使用することをおすすめします。
ラカントには糖尿病の危険性がある？
ラカントは糖尿病になる危険性はほとんどありません。ラカントはエリスリトールという甘味料を主成分としており、血糖値の上昇が少ないため、糖尿病患者の方でも安心して利用できます。
また、ラカントは体内でブドウ糖にならないため、中性脂肪に代わる事もありません。
ただし、摂取量には注意が必要で、適量で使用することが大切です。糖尿病管理においては、ラカントを含む食品の糖質やカロリーを適切に把握し、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。
また、血糖値が上がらない事で脳が満腹を感じられず、かえって食欲を増してしまう可能性もあるとのこと。そうなると太りやすくなってしまいますが、これはまだ詳しいことはわかっていないようです。
個々の状況に応じて医師や専門家と相談しながら利用すると良いでしょう。
ラカントのメリット・デメリット
ラカントのメリット・デメリットについて調査しました。
デメリット
大量摂取や長期摂取には注意
ラカントは低カロリーで糖尿病患者やダイエット中の人々に適していますが、大量摂取や長期摂取には注意が必要です。
ラカントは糖アルコールの一種で腸内細菌に影響を与え、お腹がゆるくなったり腹痛や下痢の原因となることがあります。
また、エリスリトールは沢山食べても血糖値が上がらないため、食べ過ぎてしまう事があります。長期に摂取するより、甘い物を楽しみたいときに適度に使う事がいいですね。
アレルギー反応が出る事も
ラカントは一般的に安全な甘味料ですが、アレルギー反応が少なからず報告されています。これは主に個人差によるもので、ラカント自体がアレルギーを引き起こすことは決して稀ではありません。
エリスリトールのアレルギーについてはまだ解明されていないようですが、アナフィラキシーショックを起こした例もあるとのことなので、もし万が一アレルギー反応が出たらすぐに病院で医師に相談するようにしてください。
メリット
ダイエットや糖質制限に適している
まず、ラカントはほとんどカロリーを含まず、糖質もほとんどゼロです。これはダイエット中の人にとって魅力的であり、食事に甘みを加える際に糖質摂取を気にせずに済むことができます。
また、ラカントは血糖値に影響を与えず、急激な血糖値の上昇を抑制します。これにより、血糖値を安定させるために糖質を制限する必要がある糖尿病患者にも適しています。ラカントを使用することで、食事を楽しむことができつつ、糖質の制限を実現できるのです。
このように、ラカントはダイエットや糖質制限を考える人々にとって有益な選択肢であり、甘みを楽しみながら健康的な生活をサポートします。
歯の健康にいい
一般的な砂糖は、口腔内の有害な細菌によって代謝され、酸を生成することがあります。この酸は歯のエナメル質を侵食し、虫歯の原因となります。虫歯になりにくい糖はキシリトールが有名ですが、エリスリトールも虫歯になりにくいのです。
しかし、ラカントは砂糖のような糖分を含まず、細菌が利用できる燃料を提供しません。そのため、ラカントを使用することで口腔内の有害な細菌の活動が制御され、虫歯のリスクが低減します。さらに、ラカントには口の中で酸を生成する能力もないため、歯のエナメル質が安全です。
そのため、ラカントは歯の健康を保つために砂糖の代替品として選ばれています。甘みを楽しむ際に、歯の健康に悪影響を及ぼす心配が少ないため、多くの歯科医師もラカントの使用を勧めています。虫歯予防や口腔ケアに気をつける人にとって、ラカントは有用な選択肢と言えるでしょう。
料理やお菓子作りに便利
ラカントは料理やお菓子作りにおいて非常に便利な甘味料です。そのメリットは多岐にわたります。まず第一に、ラカントは砂糖のような甘さを持ちながら、ほとんどカロリーを含まないため、ダイエットや糖質制限を考えている人にとって理想的な選択肢です。
また、ラカントは熱に安定しているため、高温での調理や焼き菓子作りにも適しています。砂糖のように焼き上げた際に焦げ付いたり、風味が変わることがありません。これにより、おいしいスイーツや料理を作る際に砂糖の代わりにラカントを使用することができます。
さらに、ラカントは口の中ですっと溶けるため、均一に甘みを広げることができ、調理の際に砂糖と同様の使い勝手を提供します。
つまり、ラカントは甘味料としての機能を維持しつつ、健康意識や特別なダイエットに配慮する料理やお菓子作りにおいて非常に便利な選択肢となっています。
自然由来の甘味料
ラカントは自然由来の甘味料として知られています。その主成分はステビオサイドと呼ばれる、ステビアという植物から抽出される成分です。この自然由来の特徴が、ラカントの大きなメリットの一つです。
ステビア植物は南アメリカに自生し、古くからその葉が甘味料として利用されてきました。そのため、ラカントには合成甘味料に含まれる化学的な成分が含まれていないため、安心して摂取できます。
自然由来の甘味料として、ラカントは健康志向の人々にとって魅力的な選択肢です。また、ステビオサイドは糖質やカロリーをほとんど含まず、糖尿病患者やダイエット中の人にも適しています。そのため、ラカントは自然の恩恵を活かした甘味料として、多くの人々に支持されているのです。
ラカントの正しい摂り方
ラカントの正しい摂り方は、適量を守ることが重要です。
一般的に1日の摂取目安量は、成人で30ｇ～40ｇとされています。ラカントは甘さが強いため、少量でも甘さを感じることができます。
料理や飲み物に使用する際は、通常の砂糖の量の約半分から3/4程度を目安に調整しましょう。
ただし、個人の体質や感受性によっても反応が異なる場合がありますので、自身の体の反応をよく観察し、適切な量を見極めることが大切です。
また、ラカントは保存性に優れているため、密封容器に入れて湿気や直射日光を避けて保管しましょう。
ラカントとパルスイートの違い
ラカントとパルスイートは、どちらも人工甘味料の代替品として使用されることがありますが、いくつかの違いがあります。パルスイートは味の素株式会社の商品です。
まず、主な成分は異なります。ラカントはエリスリトールを主成分としており、パルスイートはイソマルトオリゴ糖を主成分としています。パルスイートは人工甘味料ですが、厚生労働省により安全性が確認されています。
また、甘さの感じ方も異なります。ラカントは砂糖に近い甘さを持ち、パルスイートは少量でもすっきりした甘さです。
さらに、カロリーや血糖値への影響も異なります。ラカントは低カロリーで血糖値の上昇も少ない特徴がありますが、パルスイートに含まれているアスパムテールは糖質の代謝に関与せず、カロリーや血糖値に影響を与えません。
まとめ
ラカントはエリスリトールを主成分とする人工甘味料であり、低カロリーで甘さがあります。
血糖値の上昇も少ないため、糖尿病や糖質制限中の方に適しています。
適量で使用することが重要で、消化器系の不快感やアレルギー反応に注意が必要です。
ラカントは砂糖の代替品として利用できるオプションであり、個人の好みや健康目標に合わせて活用することができます。
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